2026年6月08日

こんにちは。下野市の駅東ラッコ整形外科クリニック院長の山中卓哉です。
「通勤中に事故に遭ったんですが、健康保険を使っていいんでしょうか?」 「会社の労災を使うべきか、相手の自賠責を使うべきか分からなくて…」
下野市から東京や宇都宮、小山方面に通勤されている方が交通事故に遭われた時、必ずと言っていいほど聞かれる質問です。
下野市は新幹線で東京・大宮方面、湘南新宿ラインや東北本線で宇都宮市内へ通う方が多く、当院にも通勤途中の事故で来院される方が一定数いらっしゃいます。
ところが、この「労災と自賠責、どちらを使うか」という選択、実は患者さんの受け取れる補償額に数十万円〜数百万円の差が出ることがあります。間違った選択をすると、本来もらえるはずだった補償を取り逃がしてしまいます。
今日は、下野市の通勤者の皆さんに、整形外科医の立場から、労災と自賠責の選び方を分かりやすくお話しします。
まず大前提:通勤中の事故は「労災」が使えます
最初に押さえていただきたいのは、通勤途中の交通事故は労災保険の対象になるということです。
「労災は仕事中のケガでしょ?」と思っている方が多いですが、これは半分間違いです。労災保険には2種類あって、
① 業務災害:仕事中のケガ ② 通勤災害:通勤途中のケガ
の両方が対象になります。下野市から東京・宇都宮への通勤途中で事故に遭ったら、通勤災害として労災保険を申請できます。
ここでよくある誤解を3つ解いておきます。
誤解①「労災を使うと会社に迷惑がかかる」 → 通勤災害の労災申請は、会社の保険料には基本影響しません。会社にも迷惑はかかりません。
誤解②「相手の自賠責を使うから労災は関係ない」 → どちらか一方しか使えないわけではありません。条件次第で両方使えます。
誤解③「ちょっとした事故だから労災は大げさ」 → 軽い事故でも、後で症状が出てくることがあります。労災を申請しておかないと、後から補償を受けられなくなることがあります。
労災と自賠責、何が違うのか
両者の違いを整理します。
労災保険(通勤災害): ① 治療費:全額カバー(自己負担ゼロ) ② 休業補償:給付基礎日額の80%(休業給付60%+特別支給金20%) ③ 慰謝料:なし ④ 過失割合の影響:受けない ⑤ 後遺障害:等級に応じた年金または一時金 ⑥ 死亡時:遺族年金あり
自賠責保険: ① 治療費:上限120万円 ② 休業補償:1日6,100円〜19,000円(上限あり) ③ 慰謝料:あり(1日4,300円ベース) ④ 過失割合の影響:大きな過失なら減額 ⑤ 後遺障害:等級に応じた一時金 ⑥ 死亡時:3,000万円上限の一時金
ポイントは、労災と自賠責は補償される項目が違うということです。
労災には「慰謝料」がありません。自賠責には「年金」がありません。それぞれ得意分野が違うので、状況に応じて使い分けるか、両方を組み合わせる必要があるんです。
結論:多くの場合、労災を使った方がメリットが大きい
具体的にどんな時に労災が有利か。代表的なケースを挙げます。
① 自分にも過失がある時 → 労災が圧倒的に有利
自賠責は、被害者に過失があると補償額が減額されます。例えば「自分の信号無視で事故に遭った」「自分が転倒した」などのケースでは、自賠責の補償は大きく減ります。
一方、労災は被害者の過失の有無に関係なく満額補償されます。これが労災の最大の強みです。
「自分の不注意もあったかな…」と思う事故では、迷わず労災を使うべきです。
② 治療費が120万円を超えそうな時 → 労災有利
自賠責保険には治療費の上限120万円があります。むちうちなど長期間通院が必要な場合、すぐに上限に達することがあります。
労災なら治療費に上限はありません。長期通院でも安心です。
③ 後遺障害が重い時 → 労災有利
後遺障害が7級以上残った場合、労災では障害年金が一生涯支給されます。自賠責は一時金のみです。
「もし重い後遺症が残ったら…」という長期的な視点では、労災を選んでおく価値があります。
④ 休業補償を長期間受けたい時 → 状況により判断
ここは少し複雑です。
① 1日あたりの金額は自賠責の方が手厚い(満額支給の可能性) ② 長期間の補償は労災の方が安心(自賠責は120万円上限内)
短期休業なら自賠責、長期休業になりそうなら労災、という使い分けが一般的です。
「健康保険」を使ってはいけないケース
ここが、下野市の通勤者の方が一番混乱されるポイントです。
事故直後、保険証を提出して「健康保険でお願いします」と病院に伝える方が多いですが、通勤中の事故では、本来は健康保険ではなく労災を使うべきです。
理由は、通勤災害は労災保険の対象だからです。健康保険は、業務外・通勤外のケガにしか使えないのが原則です。
もし誤って健康保険で受診してしまったら、後で**「第三者行為による傷病届」**を出して、労災保険(または自賠責保険)に切り替える必要があります。手続きが面倒ですし、放置すると健康保険組合から治療費を返還するよう求められることもあります。
事故に遭ったら、受診時に必ず**「通勤途中の交通事故です」**と病院に伝えてください。当院でも、初診時にこの確認を徹底しています。
下野市から東京・宇都宮への通勤、こんな事故が起こりやすい
下野市の通勤者がよく遭われる事故のパターンを、私が当院で診ている範囲でお伝えします。
① 小金井駅・自治医大駅・石橋駅での自転車事故 駅まで自転車で行く方が多く、駅周辺の自動車との接触事故が起きます。早朝・夕方の急いでいる時間帯に多い印象です。
② 駅から会社までの徒歩中の事故 東京駅周辺、宇都宮駅周辺で歩行中に車・自転車と接触するパターン。
③ 新4号バイパスでの追突 車通勤の方で多いのが、新4号バイパスでの渋滞中の追突。週末出勤の朝などに多発しています。
④ 駅構内・電車内での転倒 事故ではありませんが、通勤途中の転倒も通勤災害として労災対象になります。腰椎・大腿骨骨折で当院に来られる方も。
どのケースでも、事故当日〜翌日に整形外科を受診することが大切です。事故から時間が経つほど、保険対応が複雑になります。
仕事を休めない通勤者の方へ:通院をどう続けるか
下野市から東京・宇都宮に通勤されている方は、平日昼間の通院が難しいことが多いと思います。
「仕事を休めない」「会社に通院していることを知られたくない」という方も多いです。
当院では、土曜日も診療しています。仕事帰りに通えるよう、診療時間も延長予定です(2026年初夏より木曜午後・土曜午後も拡大予定)。
通勤者の方の通院パターンとしては、
① 土曜日にまとめてリハビリ ② 朝の出勤前に短時間受診 ③ 在宅勤務日に集中通院
など、ライフスタイルに合わせて柔軟に組めます。「忙しいから治療を諦める」ということがないよう、サポートします。
当院でできること
通勤中の事故でお困りの下野市の方に、当院は以下の対応ができます。
① 初診当日に診断書発行(警察・保険会社・職場提出用) ② 労災・自賠責両方の保険対応(慣れた事務スタッフが対応) ③ 土曜診療あり(平日仕事の方も通院しやすい) ④ 栃木県最大手の交通事故専門法律事務所との連携 ⑤ 後遺障害診断書の作成(これまで150件以上の実績)
「労災と自賠責、どっちを使えばいいか分からない」という相談だけでも構いません。お電話でご相談ください。
よくあるご質問(Q&A)
下野市の通勤者の方からよく寄せられる質問にお答えします。
Q1. 通勤中の交通事故、労災と自賠責のどちらを使うべきですか?
A. ケースバイケースですが、多くの場合は労災を使う方がメリットが大きいです。特に、自分にも過失がある場合、治療が長期化しそうな場合、後遺症が残る可能性がある場合は、労災を選んでください。慰謝料は自賠責(または相手の任意保険)から別途請求できるので、両方を組み合わせることも可能です。
Q2. 労災を使うと会社に迷惑がかかりませんか?
A. 通勤災害の労災申請は、会社の労災保険料の引き上げに直接影響しません(業務災害とは異なります)。会社に迷惑をかける心配は基本的にありません。ただし、申請には会社の証明書類が必要なので、上司や人事部への報告は必要です。
Q3. 通勤途中で買い物に寄った後、事故に遭いました。労災は使えますか?
A. 通勤経路から大きく外れたり、長時間滞在したりすると「通勤」と認められなくなる場合があります。ただし、日用品の購入や通院など合理的な範囲の寄り道は通勤と認められることが多いです。判断はケースバイケースなので、心配な場合は会社の人事部または労働基準監督署にご相談ください。
Q4. 健康保険で受診してしまいました。どうすればいいですか?
A. 「第三者行為による傷病届」を加入している健康保険組合に提出することで、後から労災や自賠責に切り替えられます。放置すると健康保険組合から治療費の返還を求められることがあるので、必ず手続きしてください。当院でも、保険切替に必要な書類は対応しています。
Q5. 通勤中の事故で、自分にも過失があります。労災を使った方がいいですか?
A. はい、過失がある場合は労災を強くおすすめします。労災は過失割合に関係なく満額支給されますが、自賠責は被害者に大きな過失があると減額されることがあります。
Q6. 慰謝料は労災と自賠責のどちらから出ますか?
A. 慰謝料は労災からは出ません。自賠責または相手の任意保険から請求します。労災で治療費・休業補償を受けつつ、自賠責から慰謝料を受け取る、という併用が一般的です。
Q7. 通勤災害の申請手続きはどうやればいいですか?
A. 会社の人事部または労務担当者に「通勤中に事故に遭った」と報告し、所定の書類(療養給付請求書・休業給付請求書など)を提出します。書類には医療機関の証明欄があるため、当院でも記入対応します。
Q8. 仕事を休めません。通院はどうすればいいですか?
A. 当院は土曜日も診療しております。また、2026年初夏より木曜午後・土曜午後の診療時間拡大も予定しています。仕事帰りや休日に通える時間帯がありますので、ライフスタイルに合わせてご相談ください。
Q9. 下野市から東京・宇都宮への通勤途中で多い事故はどんなものですか?
A. 駅周辺(小金井駅・自治医大駅・石橋駅・宇都宮駅・東京駅)での歩行中・自転車での接触事故、新4号バイパスでの追突事故、駅構内での転倒事故などが多く見られます。どのケースでも通勤災害として労災の対象になる可能性があります。
Q10. 駅東ラッコ整形外科は通勤者にとって通いやすいですか?
A. はい、JR小金井駅東口から徒歩4分の立地です。下野市内のお住まいから通勤前・通勤後に通っていただけます。駐車場40台完備で、車通勤の方の通院にも便利です。土曜診療もしていますので、平日多忙な方もお越しいただけます。
通勤中の事故は、医療面だけでなく、労災・自賠責・職場対応など、考えることが多くて本当に大変です。一人で抱え込まず、まずはお電話ください。当院で必要な対応をご案内します。
記述:駅東ラッコ整形外科クリニック 院長 山中 卓哉
