栃木県下野市の整形外科・リハビリテーション科・リウマチ科、駅東ラッコ整形外科です。小金井駅東口から徒歩4分、駐車場も40台確保と車でもアクセスしやすく、骨折・捻挫などの治療から交通事故や理学療法士によるスポーツリハビリなど幅広く対応します。

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皆さん、成人が要介護となる原因をご存じでしょうか?


 上の表は2019年の厚生労働省国民生活基礎調査の結果で、成人が要介護となる原因です。ランキング上位の認知症や脳卒中を予防する特効薬は今のところありませんが、4位の骨折はこの表の中で唯一予防策があります。それは早期に骨粗しょう症を診断し、適切な治療を行うことで、腰椎の圧迫骨折や大腿骨の骨折を減らすことが可能です。つまり、適切な骨粗しょう症治療は骨折のリスクを減じ、患者さまの健康寿命を延ばすことができます。そのため、私たちは骨粗しょう症の早期診断治療に注力を注いでおります。

骨粗しょう症とは?


 骨粗鬆症は,骨強度が低下することにより骨折のリスクが高くなる骨の障害と定義される病気です。骨粗しょう症の有病率 (40歳以上)は、男性12.4%・女性26.5%と報告されており、日本では約1,590 万人(男性410万人,女性1,180万人)の骨粗しょう症患者が存在すると言われてます。下の図のように年齢とともに骨粗しょう症となる患者は増えていきます。

 また骨粗しょう症の増加と比例するように、大腿骨の骨折(下の図)も増加しております。

骨粗しょう症の診断


 骨粗しょう症の診断方法は2つあります。一つ目は患者さまの既往歴から判断する場合です。患者さまが過去に大腿骨近位部骨折(股関節の骨折)腰椎の圧迫骨折になっていたりすると、その時点で骨粗しょう症の診断となります。2つ目は骨密度の検査で、YAMという値が70%以下となる場合です。またYAMが70%以下とならなくても、過去に橈骨遠位端骨折(手首の骨折)や肋骨骨折、骨盤の骨折などがあると骨粗しょう症の診断となることもあります。

 当院では手首で簡単に骨密度を測定できる機械がございますので、骨粗しょう症を疑う患者さまにご案内しております。また腰や股関節のレントゲン、骨粗しょう症の採血を行うこともあります。

骨粗しょう症の治療:食事編


 カルシウムは骨のミネラル成分の重要な構成要素であり、骨粗しょう症の予防と治療に必要不可欠な栄養素です。成人男性では体内に約1㎏のカルシウムがあり、その99%は骨に存在します。しかし、骨の健康にかかわる栄養素は多くあり、カルシウムだけが重要というわけではありません。カルシウムが腸から吸収されるのにはビタミンDが必要であり、吸収されたカルシウムが骨に沈着するかどうかは、その人の骨形成(骨を作る力)に左右されます。そのため、カルシウムの摂取量だけではなく、栄養素全体の摂取、バランスの良い食事を心がけることが重要となります。

 治療のためのカルシウム単独の有効性レベルは高くありません。しかし、さまざまな骨粗しょう症治療薬の効果をより高めるための基礎的な栄養素としてカルシウム摂取は重要です。日本人の食事摂取基準2015年版ではカルシウムの推奨摂取量は以下の表のように記載されています。骨粗しょう症の治療のためには1日700-800mgのカルシウム摂取が勧められています。ただし、同時に食事からのビタミンDの摂取も考慮すべきです。日本人のビタミンDの主な供給源はです。またビタミンDは紫外線に当たることで皮膚で合成されるため、1日15分程度の適度な日光浴も大切になってきます。

 治療のためにはビタミンD、ビタミンKは不可欠です。食事で十分な摂取が望めない場合には、ビタミンの薬を飲む必要な方もいます。ビタミンDは魚類や干ししいたけに多く含めれますが、特に高齢者で不足状態にある例が多く、採血で測定し、不足状態かどうかを判断することが可能です。ビタミンKは緑の葉の野菜、納豆に多く含めれており、こちらも採血(ucOCを測定することで間接的に)で不足状態を評価することが可能です。

骨粗しょう症の治療:運動編


 ある報告では有酸素運動により腰椎骨密度は1.79%、ウォーキングにより腰椎および大腿骨の骨密度はそれぞれ1.31%、0.92%上昇した報告されます。さらに別の研究では下肢筋力訓練により大腿骨の骨密度は1.03%上昇、複合運動(荷重運動、筋力訓練)により腰椎骨密度は3.22%上昇すると報告されてます。このように特に閉経後の女性にとって、骨密度の維持・上昇には荷重や筋力が重要であり、適切な運動は大腿骨・腰骨の骨密度上昇に有効であることが分かってます。

 運動により骨折を予防するためには、骨密度上昇はもとより、背筋を強化して腰骨の骨折を予防することや、運動機能を高めて転倒を予防することも重要です。Sinakiらは、閉経後女性に対して、背筋強化訓練(1日10回、週5回)を2年間のみ指導し、10年後に再評価を行った。非運動群と比べて運動群では、背筋力と腰骨の骨密度は高く、腰骨の骨折発生率低かったことを報告してます。また運動指導・介入により転倒予防効果を調べた研究もあります。Gillespieらの研究では、転倒リスクが運動により低下することを報告しております。その研究では転倒リスクはグループエクササイズで15%、ホームエクササイズ22%、太極拳で29%低下し、骨折リスクも運動指導により66%低下することが報告されてます。以上の成績は、背筋強化訓練は腰骨の骨折予防に有効であること、筋力訓練・バランス訓練を中心とした運動指導は、高齢者で転倒予防に有用であることが意味してます。転倒予防は骨折予防にもつながりますので、運動の習慣がいかに大切であるかが分かります。

 ここでは高齢者が実現可能な運動をご提示します。また最後に具体的な運動の研究表も追記しますので、興味がある方はご覧ください。

  1. 骨密度維持:1日30分のウォーキングと週2日の筋力訓練
  2. 骨密度上昇:1日8000歩のウォーキングを週3回
  3. すでに腰骨の骨折が1つ以上ある方:背筋強化訓練(1日10回、週5回)
  4. 転倒予防:週に3回のバランス訓練(バランスボールや片脚立ち訓練)

骨粗しょう症の治療:薬編


 骨粗しょう症に関する薬は数多くございます。骨密度の増加を期待する薬、骨粗しょう症による骨を痛みを改善する薬、骨粗しょう症による骨折の痛みは和らげる薬などです。これらの投与の適応は、患者さまの年齢、骨密度、基礎疾患などに大きく左右されますの。院長の山中が責任をもって患者さまごとに、適切な薬を選び、治療をご提示いたしますので信頼していただければと思います。

引用・参照:

ガイドライン|日本骨粗鬆症学会 Japan Osteoporosis Society (josteo.com)

【骨粗しょう症の無料相談室】予防について<栄養(食事)> (kohjin.ne.jp)

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